Facebookが買収した会社が製造販売しているOculus Goをアメリカの公式サイトから購入して試してみたのでレビュー。
Oculus Go はVRを体験できるハードウェアで、ヘッドセットをかぶってゲームや動画の視聴などができる。スマホと同じように、さまざまな会社がアプリを作成しているので、好きなものを探してダウンロードすれば使うことができる。
アプリは無料のものも有料のものもある。スマホと同じで基本無料でアプリ内課金もあるようだ。
アマゾンでも販売していたが、なぜか公式サイトから購入するよりもかなり高かったので、公式サイトでアカウントを作って購入した。いま確認してみたが、いまだに公式サイトよりもAmazonのほうが高いようだ。すぐにほしい、ワンクリックで注文したいという人以外は、以下から購入したほうがよい。
サイトは日本語になっているし、注文から到着までの期間もそれほどかからない。注文してから5日後くらいにはもう届いていたように記憶している。
音の立体感だけで会話している感がすごく増す
すごいと思ったところが、音の立体感だ。
音に方向性や距離感がある。
たとえば音の違いを感じられるアプリとして、Oculus Roomsというオンライン会議のためのアプリがある。参加者がアバターで参加するのだが、相手のアバターがどこにいるかによって音が聞こえてくる方向も変わってくる。
オンライン会議システムのZoomやSkypeなどで音声通話するのとだいぶ違う。不思議なもので、相手の実物の動画よりも3次元のアバターのほうが存在感がある。
1対1のやり取りだとさほど違いを感じないのだけど、複数名でやり取りするときには、VRのほうがただのビデオ通話よりもかなり良い。
将来的には対面での会議が減って、少しずつVRに置き換わっていくことになりそう。
日本は交通の便がよいのと、面積が狭いこともあってあまりオンライン会議が一般的になっていないが、海外で距離が離れた会社同士で取引するときには重宝されるだろう。
Oculus Goで特にオススメのゲーム
いくつかアプリを試してみたのだが、新しい体験としてオススメなのは、Virtual Virtual Reality というゲームだ。有料だけど、せっかくOculus Goを買ったからやってみたほうがよい。それくらい価値がある。
多くの人がレビューで高評価をつけているので試してみたのだが、一度はやってみたほうがよい出来だった。
詳しくはやってみてもらいたいが、VRの中でさらにVRの世界に入る仕組みになっている。バーチャル空間の中で、VRヘッドセットを被り、さらにもう1つ別の環境を見て物語が進んでいく。
このバーチャル空間の中でさらにバーチャルを繰り返し潜っていくメタ的なインターフェースや考え方は、今後多くのアプリで使われるようになるはず。
あとは、VR専用の動画コンテンツも一度見ておくのをおすすめする。ディズニーが出しているアプリがあって、購入した直後くらいに見たのだが、クオリティ高いしVRの導入としてよかった。
使えるスペースが非常に広い
あたり前なのだが、360度すべてが画面になりうる。
そのため、パソコンやスマホと違って大量の情報を目の前に並べられる。あまり角度が広くなると首を動かすのに疲れてしまうから、実際はある程度範囲は限られるだろうが、それでもパソコンよりははるかに広い。
マルチディスプレイにして使えるスペースを広くして効率化みたいなことをパソコンでしてきたが、VRであればディスプレイのサイズを気にする必要がない。
しばらく経って今の形のパソコンが使われなくなったときには、なぜあんなに狭い画面で作業していたのだろうかとなるだろう。
通信速度の改善が必要
VRになって動画の解像度と範囲が広がった結果、データの容量がかなり大きくなった。平面から360度になったのでその分容量が増えるのは当たり前なのだが、地味につらい。
自宅で高速なWifiにつないでいるなら大丈夫だけれど、外で4GやWimaxなどのルーターでつないでいるとしたらストレスありそう。
今後5Gなどで通信速度がさらに早くなれば、ストレスなく使えるようになるかもしれない。
端末は小型化されるのか
今のOculus Goのサイズだと電車の中などで使うのはつらい。
ほかのメーカーのものでもよいが、スマホと同じように携帯できるサイズ感にならないと爆発的に普及しないだろう。
網膜に直接画像を投射する技術は開発されていて、もうすぐ実用化されるだろうから、それができれば外出中でも気軽に使えるようになる。
イヤホンもしくは眼鏡と同じような感じで外で使えるデバイスができれば、VRはもちろん、ARが普及していく。
ARとはAugmented Realityの略で、拡張現実のこと。ポケモンGoのように、実際の景色や建物などに追加で情報を加えることを指す。
たとえば雑居ビルの中に入っている居酒屋の評判をビルを見ただけで閲覧できるようになったり、知らない食べ物を画像検索で調べてレシピを推測したものを一緒に表示したりといった使い方が考えられる。
いまの世界だと一度スマホで情報を入力しなおして調べなくてはいけないが、将来はAR上でそのまま調べることができるようになる。