アメリカでトランプ大統領が誕生しました。しかも結果として接戦ではなく完勝という形で選挙を終えました。
素人なりになぜ当選できたのかを考えてみました。
マスコミの影響力が減ってきた
今回ほとんどのマスコミがトランプを叩く論調で報道していました。
ただ、これだけマスコミが批判していく中で当選したということは、もうマスコミが世論を完全に操作して、世の中に影響力を与えることができなくなってきたということです。
マスコミは基本的に既得権益をある程度持っているわけなので、現状維持のために力が働きます。これは陰謀論でもなんでもなくて、マスコミだけでなくて、大きな企業・業界であればたいてい政治家とつながっていて、何らかの利益供与をお互いしていると考えるのが自然でしょう。アメリカだけでなく、日本もその他の国もすべて同じです。
マスコミを中心とした既得権益を持っている団体の多くがトランプを落とそうと努力したのにもかかわらず、トランプが当選したのは一般の人がインターネット経由でほぼマスコミの中の人と同じくらい裏側の事情を知れるようになったせいじゃないかなと推測します。つまり情報格差がなくなったから、もうどんなにマスメディアが束になっても、世論を意図的に方向づけることが難しくなってきているということです。
現状の政治への不信感
これは日本で民主党が政権をとったのと同じような現象です。要は現状の政治に不満があるからとりあえず他の人に任せてみたいという願望があったということです。
ヒラリーはずっと政治に携わってきたのに、何も変えられていないじゃないかと考える人たちはかなりいたんじゃないでしょうか。
とにかく変化がおきれば、現状よりも良くなると楽観的にとらえてトランプに投票している人は多いはずです。
格差の認識の差
ヒラリーよりもトランプのほうが、人数が多い田舎に住んでいて、所得もそれほど高くないという大衆を身につける施策をたくさん行った影響がありそうです。
都会に住んでいる人と地方に住んでいる人、所得の高い人と低い人で、トランプのほうが人数の多い層にウケがよさそうな発言を繰り返していました。
よくソーシャルメディアやテレビなどで、「自分のまわりにはトランプを指示している人はいない」という発言が見受けられましたが、これは格差による断絶を意味しています。
自力の差や徹底力
トランプはヒラリーと違って、自分の力で不動産会社を大きくして富豪になったというビジネスでの実績があり、能力が実は高いんじゃないかと多くの人が考えていたのかもしれません。ビジネス番組のアプレンティスで、"You're fired." ってよく言ってましたが、意外とそうしたテレビ番組での優秀なビジネスマンの一面をみんなが把握してるというのも影響してた気がします。
一方でヒラリーは政治家になったのもコネですし、特に目立った業績があるわけではありません。
あと、馬鹿だと思われるような発言をするのも、実はメディアにとりあげられたり、極端な発言を好む人の支持をとりつけたりする効果を狙ってたんじゃないでしょうか。
賛否両論で別れる話題になるように計算して過激な発言をしていた可能性もあります。
今後どうなるのか
やはり経済と安全保障がどうなるのかがとても気になります。特に戦争の引き金にならないかが心配です。アメリカとどこかが戦争するというシナリオだけでなく、アメリカが他国との同盟を見直すことで、アジア各国の関係性が悪化したり、権益争いが加熱するんじゃないかと思います。
特に中国やロシアなどの他の力を持った国との関係性がどうなるのかが気になります。
もう決まったことなので、できることは、この大きな変化をチャンスと捉えて、自分の行動に反映させることです。株や為替はボラティリティが高くてとても触る気になれませんが、他の経済政策の変更や、日米関係の見直しによる産業の変化などに機会がありそうです。
以下の記事が状況をわかりやすく説明してくれてました。