ケンジツ

育児や読書の内容などを気ままに書くブログ。最近は仮想通貨にハマっていて、調べたことを記事にしています。

急成長中のソフトバンクで実施されているPDCAを学べる「孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきた すごいPDCA」

ソフトバンクで孫社長と一緒にさまざまなプロジェクトを回してきた元ソフトバンク社長室長の三木さんによるPDCAの書籍です。 

三木さんとは別のソフトバンクに勤務していて、孫さんと一緒にADSLの事業を立ち上げていたことのある人の話を聞いたことがあって、とにかく無茶ぶりとスピード感がすごいということだったので、この本に興味を持ちました。

深夜から会議が始まり、終わったタイミングで明日の朝までに資料を作成しておくようにという指示があったとか。さらにあまりのハードワークに病院送りになる人が多数でてきて、現場は相当混乱していたようです。終わったときには金一封が孫社長から直接配られたとか。

無茶苦茶な仕事のしかたながら事業は急スピードで立ち上がり、結果としては大成功しているわけなので、事例として参考になります。

今だったらブラック企業と叩く人だらけになりそうですけども、当時はそういう働き方に対して今よりはみんな寛容だったんだと思います。

孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきた すごいPDCA―――終わらない仕事がすっきり片づく超スピード仕事術

孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきた すごいPDCA―――終わらない仕事がすっきり片づく超スピード仕事術

 

だいぶ前置きが長くなりましたが、本の内容についてです。

孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきた すごいPDCA―――終わらない仕事がすっきり片づく超スピード仕事術」は、個人としてより、組織としてどうPDCAを回すのがいいかを考えるときに参考になりました。

特に打ち手はできるだけ多くを同時並行で試すという考え方は、個人としてPDCAをやるときには逆効果になりそうです。

 

とにかく同時に進める、試す

ソフトバンクではさまざまなやり方を同時に走らせて、上手くいく方法を探し、見つかったら全力でそこに投資するそうです。ほかの企業では、1つ1つについて議論し慎重に検討しながらやるようなものでも、ソフトバンクでは可能な限り全部をすぐに試し、結果で判断するそうです。

 

完全に合理的です。

多くの日本企業ではどの方法を採用するかを長々と議論しますが、おそらくソフトバンクは同じ時間で実施してみた結果のデータをもとに、どこに本格的に投資するかが決められるようになっているんだと思います。

 

アイデアを出しやすくするためにアラの多い案を

また、会議のときにアイデアを出しやすくするためにあえてレベルの低い案をリーダーが自ら出し、ほかの意見を引き出すという話も参考になりました。

例として、ランチ何にする?となったときに、みんなが何でもいいと回答していても、マクドナルド行こうか?という話を持ち出せば、多くの場合で対案がくるというものです。

 

1日単位で見る

個人としてPDCAを回すときに参考になった情報は、週や月ではなく、1日単位でPDCAを回すということです。

自分の中で1日ごとの勝ち負けがわかる状態にするのが大切で、毎日終わったときに上手くいった理由や駄目だった理由を振り返ります。これによって毎日改善できるので、成長が早くなります。

また、大きな目標を、小さな中間目標に分割して、それを達成するために試行錯誤していくというのも参考になりました。

目標から逆算して、毎日できる具体的なアクションを考えるのが必須です。

 

徹底的に数字に落とす

どんな行動も徹底的に数字と紐付けて、常に数字の変化で何をするかを判断します。

ソフトバンクでは役員といえども、担当している管轄範囲の現場の細かい数字を把握しておかないと、孫社長からカミナリが落ちることがあるそうです。

全員が徹底して数字をもとに議論しているから、余計な感情や合理性のない政治的な動きなどを排除できるんだと思います。

 

テストで使える6:3:1の法則

コスト削減や品質向上も目的として、新しく外注先を選定するときにまず全体の1割だけをテストとして新しい会社に発注するそうです。

そして、それが上手くいったら、次は3割を任せてみて、1割はまた新しい会社のテストに回します。もとの会社の比率は6割まで下がります。

6割 元の会社

3割 新しい会社

1割 テスト発注の会社

のようにポートフォリオを組んで、リスク分散しているとのこと。

 

スピード感のある組織をつくるための本

まとめですが、「孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきた すごいPDCA」はスピード感を持った組織を作るためにとても参考になります。

急成長企業をつくりたい、自分の所属している組織をもっと早く動くように改善したいという方におすすめです。

個人でPDCAを回す場合には以下の本が参考になります。あわせて参考にどうぞ。

www.kenjitu.net