Amazonがレジ行かないで買い物が完了するコンビニ、Amazon Goという店舗を2016年1月にオープンするそうです。現在は従業員限定でテスト中とのこと。
この店舗のすごいところは、なんと会計をしなくてもよいというところです。
AIで自動的にどの商品を手に取ったか、どの商品を棚に戻したかを判別してくれて、自動で会計してくれます。
入り口でプライム会員に登録済みのスマホを使って入店します。
クレジットカードでも電子マネーでもなく、そもそも会計をなくして、レジ前で並ぶ煩わしさを一切なくすという発想はさすがアマゾンです。
これに慣れてくると、他の店でもうっかり会計を済ませずに外に出てしまって、意図せず万引きしてしまうなんてことになりかねないですね。
日本だとほとんと無人レジは見かけないですが、海外だと自分でレジにバーコード読み取らせて支払いまで済ませるセルフレジはスーパーなどでけっこう見かけます。そのため海外の人のほうがAmazon Goを抵抗感なく受け入れやすいかもしれません。
店に入った瞬間に顔やスマホで誰が入ってきたのかを自動で判別して、その人にあった商品を薦めてくるといった世界になりそうです。
しかも、通販のほうのデータを利用できるので、その店の近くに住んでいる人たちが普段どんなものを通販で買っているのかがわかります。そこからどんなものが店舗で売れるのか予測することができるようになるでしょう。
ネットでの販売とリアル店舗での販売のデータを世界一持っている企業になり、もっとも多くの消費者の買いたいものを把握している会社になりますね。
さらに、店舗内の導線、つまり誰がどのように棚を見て回って、何を手に取り、何を購入したのかのデータが解析できるようになります。
ウェブサイトのアクセス解析は一般的になりましたが、店舗内の導線解析をシステムで、しかも一人一人のデータとして取れるようになるのは画期的です。
他の会社でもカメラやセンサーで小売店の導線解析をしているところはありますが、あくまでも性別や年齢などのざっくりとしたデータしかとれません。
さらにいうと、アマゾンが他社の決済を代行するところまで行く可能性もあると思います。世の中からレジが無くなっていくということです。
他社はアマゾンに決済の部分を任せてしまうことになります。アマゾンにデータを取られることを警戒して、導入に躊躇する小売店が多そうですが、圧倒的な利便性によって、ユーザーのほうを向いている小売店から試していくことになりそうです。
ウォルマートなど他の小売店の市場をどんなペースでアマゾンが侵食していくか楽しみです。
仕入れ価格も、ネットでの販売とあわせてロット大きく仕入れれば、かなり抑えられそうです。
しかも、店員がいらないという大きすぎるコスト削減があるので、その分商品を安く販売しても店舗の採算があいます。
そのうち在庫の補充などもロボットを使ってやりそうです。すでにアマゾンの倉庫でのピッキング作業はロボットがやっています。
店の前まで自動運転車が商品を運んできて、それをロボットがピックアップして店舗の棚に並べていくという未来がどれくらい先なのかははっきりとはわかりませんが、僕たちが生きているうちに実現するのは間違いないでしょう。
というわけですごく未来を感じるニュースでした。他の小売店はうかうかしてると飲み込まれるのではないでしょうか。
早く日本でも展開してほしいですが、まだしばらくかかっちゃいそうなので、Amazon Goを体験するためだけにアメリカに行ってみたいです。
ECでも実店舗でもない、新しいタイプの店舗ができそうでワクワクします。