アフィリエイトやアドセンスといった副業をテーマにした書籍はたくさん読んできましたが、本書「ほったらかしでも月10万円! ミニサイトをつくって儲ける法」は、サイトの作り方にフォーカスされているのが珍しい点だと思いました。
古くからの有名なアフィリエイターさんである和田亜希子さんが書かれています。10年前くらいからお名前は存じ上げていて、過去に別の書籍を読んだこともあります。
ただ稼ぐ方法について解説している副業本だと、ノウハウは説明されていても、やりがいや楽しさという点は置き去りになっていることが多いのですが、この本ではミニサイトづくりの意義や楽しさ、なぜ続けられるのかという点も詳しく丁寧に説明してくれているのがよいと感じました。
ブログを作って稼ぐとか、YouTubeで稼ぐ、Amazonやヤフオクやメルカリで転売するとか、いろいろな本が出ていますが、この本はミニサイトというものに特化して進めています。
ミニサイトとは、10~50ページほどの特定のテーマの専門性を持った小さなサイトのことを指しています。東京の温泉に特化したサイトや、キューバ旅行の体験を元にガイドをまとめたサイト、黙々とクラフトビールだけを紹介しつづけるサイトなどが実例として紹介されていました。
ミニサイトの利点は?
なぜブログではなくミニサイトが良いのかという点が何度も繰り返し説明されていました。簡単に言うと、情報が整理されていて、読者が目的の情報を探しやすいというのがミニサイトのメリットです。
ブログなどの新しい記事をどんどん追加していく形式だと、過去の情報は流れていってしまいます。そのため、検索の方法に詳しくない読者だと、目的の 情報を見つけることができないことがあり不便です。
ミニサイトはトップページから下層のページへの誘導を丁寧にしてあげることができて、読者が迷わずに特定の情報を見つけることができます。
まずはブログ形式で多くの情報をまとめて書いてから、あとから整理やリライトをしてミニサイトを作るという方法も解説されていて参考になりました。
テーマ・コンセプトの選び方
テーマとサイトコンセプトの選び方がこの本で最も参考になる箇所だったと思います。ある程度絞込をして大手と直接的に競合にならないようにするための考え方がまとまっています。
対象とする読者層で絞る、地域で絞る、少し限定してみるなどのサイトコンセプトをどう設定し、目次を作っていくかが解説されています。絞り込むけれども、マイナーすぎて需要がないところまではいかないバランス感覚を持ったテーマ設定ができるような解説になっていると思います。
また、特に詳しいことがなくて書くことが見つからないという人のために、普段の生活からどのような体験がサイトのネタになりうるかの例もたくさん紹介されています。
まとめ
実践的な内容で、しかもとにかくわかりやすくて参考になる本だったので、これから何か副業をしてみたいという方におすすめです。ただ、ウェブサイトの作り方や、CMSの使い方、選び方などについては、それほど詳しく説明されているわけではありませんので、まったくホームページを作ったことがないという人だと、途中で挫折してしまう可能性はあると思います。
ある程度サイトやブログを運営されたことがある方であれば、ぜひ一読してみてください。
なお、以下の記事に著者である和田さんの講演の内容がまとまっていて、こちらも参考になりました。
アクセスのないブログの過去記事でミニサイトを作れば月10万円稼げるよって話 #ブロフェス2016 | らふらく^^ ~ブログで飯を食う~
追記
著者の和田さんから直接コメントいただきました。
@kenjitunet ミニサイト本の和田です。拙著ご紹介いただき本当にありがとうございます(以前の本まで)。ブログにてリンクさせていただきました。 https://t.co/gUslf54kdP
— わだ◎ (@wada_akiko) 2016年10月8日
他の方の感想などがまとまっているページにリンクも貼っていただきました。
一人ひとりにちゃんとコメントつきで連絡するのはすごいなと思いました。